GOJARAPPE DAYS〜個人的な備忘録〜

アクセスカウンタ

zoom RSS 小児病棟の記憶

<<   作成日時 : 2013/02/16 00:46   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

ブログの古い記事を整理していて、一度、アップしたものの、テキストだけ残して削除した記事を読み直して、ああ、そうだ。あのとき、こんな感じだったなぁと改めていろいろなことを思い出した。人って忘れていくものだね。私なんて、すべてのことをリアルに覚えていたら、あっという間に脳みその容量がすぐにいっぱいになっちゃうから、このくらいでちょうどいいんだろうけれど。

削除したのは子どもが入院したときの話。4歳になったばかりの頃だから、2005年の1月から2月、ちょうど、今頃だな。

こまごまとメモっていたのを3本にまとめていたのだが、アクセスがあまりにいいのと、ここまで書いてしまうのもどうなんだろうとちょっと考えて、1年くらいで削除したんだっけかな。アクセスがいいというのは、同じようなことで検索している人がそれだけ多いことなので本当は残しておいたほうがよかったのかもしれないけれど、子どものことなので、病気という個人情報を晒すのもどうなのかと自分なりに逡巡してのことだ。

でも、小児病棟のことを思い出したんで、思い出したままにつらつら書いてみる。また消すかもしれないが。

子どもが入院していた大学病院は、空いてるベッドにうちのような緊急患者が入院させられていくため、長期入院の子や、深刻な病気の子とも同じ病室になってしまう。小児の専門病院などは、長期の子と短期の子の部屋は明確に分かれているらしいが、そういう配慮はされていなかった。カーテン1枚のプライバシーしかないため、3日もいれば、いろいろなことが見えてしまうのがなんとも辛かった。

しかも、うちの子どもは見た目はとても元気で、入院で気持ちが落ち着かないうえにステロイド系の薬を飲んでいたため、いつも以上にテンション高め。どうみても、とても病気には見えない。絶対安静と言われているのに、「プレイルームで遊ぶの」と騒ぎ立てたり、ベッドの柵をガタガタゆすったりと、病室にいること自体が申し訳なく、子どもには「静かにしなさい!」、周囲には「すいません」ばかり言っていた気がする。付き添っているお母さんたちは明るく「気にしていないですよ」と気にも留めていない風だったのが唯一の救いだったな。

小児病棟なんて、全く縁がなかったが、いざ足を踏み入れると、世の中、大きな病気になってしまう子がこんなにいるんだと思うほど、小さい体で病気と闘っているたくさんの子どもたちに胸がおしつぶれそうな思いに何度もとらわれた。

うちの子どもの遊び相手をしてくれながら、「白血球の数が減っているの。これ以上減ったら、空気清浄機のある部屋にまた入らないとならないんだ」と、ぽつりと話した男の子は白血病だった。その部屋が無菌室のことかと、気づくまで少し時間がかかった。一見すると経過も良好そうで、こんなに元気になったように見えるのにと思うと、「そうなんだ……」としか言えなかった。

この子は後に元気になって、退院して1年くらいしてからだっけかな、たまたま検査に行ったとき(うちも1年ちょっと検査に通っていたので)に偶然一緒になったけど、とても健康そうでほっとした。話しかけられても一瞬誰かわからなかったくらい。「元気になってよかったねぇ」と言いながら、泣きそうになった。

同じ病室の窓際にいた10歳くらいの男の子も小児ガンと闘っていた。ほとんど寝たきりで、治療に行くのもベッドのまま移動するほど。昼間はうつらうつらと寝てしまうのだろう、あまり声が聞こえてこなかったが、夜のバラエティ番組を見るのが楽しみのようで、消灯後に低くテレビをかけ、「ハハハ」と明るく小さく笑う声がよく聞こえてきた。その声を聞くと、簡易ベッドに横になりながら、なんとなくホッとしたような思いになったものだ。

ある夜、その明るい調子で「ねぇ、お母さん、ぼく生きていればいいよね。バカでも勉強ができなくても生きてればいいよね〜」と本当に明るく、話しかけているのが聞こえてきたことがあった。その子のことは何も知らなくて、顔すらよく見たことがなかったのだが、あまりにもあっけらかんと発したその言葉に、涙が出てきた。「そうだね。生きてればいいよ。命さえあればなんとかなるよ」そう言ってあげたくなった。

あのお母さんは、なんと答えたのだろう。もしかして、言葉にならなかったのかもしれない。その翌日同じように長く入院しているお母さんに「養護学校に変えることに決めたのよ。先生が訪問してくれるというし。勉強なんかできなくてもいいの」と明るく話しているのが聞こえてきたから。あの子はどうしたかな。元気になってくれているといいな。

入院している子に付き添っていたお母さんたちは、切なくなるくらい明るかった。お母さんが暗い顔していたら、誰が一番不安になるかをよぉく知っているんだよね。子どもの病気は親との二人三脚なんだ。仕事がいっぱいいっぱいで、しかも姑も入院しているときに、突然、病気といわれ、入院、絶対安静を言われた私は、何がなんだか状況を把握しきれず、相当ピリピリしながら病棟で過ごしていたので、振り返ると、心の狭さに冷や汗が出る。

そういうことをいろいろ振り返って、健康で、何の問題もなく、ここまで無事に育ってくれたことだけで、もう奇跡だなと改めて思った。生意気ざかりで、最近ぶつかってばかりだし、だからといって明日から態度が一変するはずもないアホな母親であることには変わりはないけれど、あの病棟でほんの少し過ごした日々はいつも胸に刻んでおかないとね。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
小児病棟の記憶 GOJARAPPE DAYS〜個人的な備忘録〜/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる